コンテンツ共生社会のための類似度を可知化する情報環境の実現

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  • 研究代表者:後藤 真孝(産業技術総合研究所 首席研究員)
  • 音楽を中心とした類似度可知化情報環境の実現と全体統括

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  • 研究分担者:森島 繁生(早稲田大学 教授)
  • 音楽連動動画を中心とした類似度可知化情報環境の実現

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  • 研究分担者:中村 聡史(明治大学 准教授)
  • Webインタラクションを中心とした類似度可知化情報環境の実現

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  • 研究分担者:吉井 和佳(京都大学 講師)
  • 機械学習を中心とした類似度可知化情報環境の実現
本研究は、音楽や動画のようなメディアコンテンツを豊かで健全に創作・利用する「コンテンツ共生社会」に貢献できるように、膨大なメディアコンテンツ間の類似度を人々が知ることができる(可知化する)情報環境を実現する技術基盤の構築を目的とする。さらに、創作支援技術と鑑賞支援技術を研究開発することで、コンテンツの創作や鑑賞を人々が能動的に楽しめる社会や、過去のコンテンツに敬意を払う文化、感動体験重視型のコンテンツ文化の実現に寄与することを目指す。

コンテンツが単調増加する社会

膨大なメディアコンテンツがデジタル化され
適切な対価で自在にアクセス可能な社会になる

単調増加する過去の膨大なコンテンツの問題
  • コンテンツの競争が激化(競争相手が単調増加
  • コンテンツの選択が困難
コンテンツのオリジナリティが危機
  • 似ているコンテンツも単調増加して、本体は盗作ではないにも関わらず、盗作疑惑を招く事例が増えてしまう懸念がある
  • あらゆる創作は既存コンテンツの影響を受けているのが自然
  • 類似度に関する人間の判断速度「ありがち度」の判断には限界がある

コンテンツが単調増加することによって人々が安心して
コンテンツの制作や発表をしにくい社会になりかねない

過去と未来の共生

過去のコンテンツと共存共栄し敬意を払う文化に貢献
  • 論文のようにリファーされ再利用されたら喜びを感じられる新音楽文化
感動体験重視型のコンテンツ文化の実現に寄与
  • コンテンツの新規性のみを追求しても人々は幸せになれないのでは?
  • 「他にいかに類似していないか」 に価値があるのではない
  • コンテンツは本来、人々をいかに感動させ幸せにするかに価値がある
  • 感動させる魅力完成度の高さ等があれば価値があることが重要
デジタル化による「忘却できない社会」における共生という挑戦
  • デジタルコンテンツ社会ではもはや忘却できず単調増加する過去の膨大なコンテンツに押しつぶされかねない
豊かで持続発展可能な「コンテンツ共生社会」の実現を目指して
  • 過去のコンテンツ未来のコンテンツとの共生を人々が実感できるように
  • 人間コンテンツとの共生により膨大なコンテンツを楽しめる社会に

専門家だけでなく一般の人々が「何が似ているのか」
「どれぐらいありふれているのか」
を知ろうと思えば
自在に把握して活用できる技術基盤を構築

膨大なコンテンツ間の類似度
「知ることができる」情報環境

メディアコンテンツを豊かで健全に創作・利用

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対象とする主な時系列メディアコンテンツ:音楽(音楽音響信号等)、音楽動画(ミュージックビデオ、ダンス動画等)

これまでの主要な研究成果

鑑賞支援技術

創作支援技術

類似度・ありがち度の推定と音楽理解技術

音楽の聴き方・創り方の未来を切り拓く技術開発により、
音楽の楽しみ方がより能動的で豊かになる変化を
日常生活に起こすことを目指す。