自由なテンポで演奏した複数の演奏データから楽曲を生成するシステム
宮下 芳明, 川名 勇気
明治大学
概要
これまでの楽曲の制作手法は、ガイドリズムのクリック音や、既存の演奏のテンポに合わせて演奏を行う必要があり、奏者ひとりひとりのテンポの緩急によって生じる音楽表現は犠牲にされてきた。
各パートの奏者が自由なテンポで録音した演奏データを統合する、ユーザが選んだパートのテンポに合わせて合奏を行っているような楽曲を生成できるシステムを提案する。
演奏データの数だけ楽曲のテンポを選ぶことができるため、テンポによって生じる音楽表現について想像の幅を広げることが可能となっている。
システムインタフェース
- 演奏データを読み込ませるための「トラック」
- トラックを追加するための「トラック追加ボタン」
- 楽曲を生成して再生するための「再生ボタン」
楽曲の生成方法
- トラック追加ボタンで演奏データを新しいトラックに読み込ませる
(読み込みが成功すると演奏データのスペクトログラムが作成される) - 1.を繰り返してすべての演奏データを各トラックに読み込ませる
- テンポを合わせるための「マーク付け」を各トラックに対して行う
- 楽曲の基準のテンポの演奏データを「指揮データ」として選択する
- 再生ボタンを押すことで、マーク内のテンポが指揮データに合わせて再生し、音楽を生成・再生する