ひとの視覚的特性を利用したエフェクトの付与による音楽動画鑑賞支援
松井 啓司 田村 柾優紀 松田 滉平 福地 翼 山浦 祐明 大島 遼 中村 聡史
明治大学
本研究の目的: 音楽動画の鑑賞体験をより豊かなものに!
音楽動画から受ける「印象」はさまざまだが、こうした鑑賞体験をより豊かなものにする
- 普通の音楽動画をより迫力のあるものにしたい
- ちょっと怖い音楽動画に覚える恐怖感を、より強いものにしたい
何が問題か?
- ディスプレイやスピーカとしてよいものを使うのは多くの制約がある
- コンテンツを編集するのは手間がある
- オリジナルのコンテンツをダウンロードして編集するのはクリエータに好まれない場合がある
アプローチ
- ディスプレイやスピーカ、コンテンツはそのままでエフェクトをコンテンツ・周辺に提示することで解決
- 視線の特性を効果的に利用(周辺視、中心視)
周辺視に対する錯視図形提示
ひとがぼんやりみている周辺視に着目
- 周辺視部分の視力は弱い
- 周辺視部分では形などを識別することは困難
- 周辺視部分から何らかの影響を受ける
周辺視に対して意味のあるエフェクトを提示
- 海に潜ったかのようなエフェクトの提示
- カメラが割れるようなエフェクトの提示
- 両側から壁が迫りくるようなエフェクトの提示
周辺視に対して錯視図形を提示
- 奥行きに関する錯視を音楽に合わせて提示
- 大きさに関する錯視を音楽に合わせて提示
- 移動感に関する錯視を音楽に合わせて提示
中心視に対するエフェクト重畳
コンテンツ視聴中のユーザの視線を誘導するようなエフェクトを装飾可能とする(Decoby)
- 音楽動画に集中線やセピア調、砂嵐といったエフェクトを付与可能に
- 音楽動画の上に透明なレイヤを生成し、その上でエフェクトを提示
コンテンツ視聴中のユーザの視線に追随してコンテンツ上にエフェクトを重畳
- どの部分を見ているか(視線の位置)を視線検出装置にて取得
- 視線の位置に応じてエフェクトを動的に動かすことで、新たなる鑑賞体験を創出