LyricsRadar: 歌詞の潜在的意味分析に基づく歌詞検索インタフェース

佐々木 将人, 吉井 和佳*1, 中野 倫靖*2, 後藤 真孝*2, 森島 繁生

早稲田大学, *1京都大学, *2産業技術総合研究所

研究背景と目的

歌詞は重要

森, 日常の音楽聴取における歌詞の役割についての研究, 対人社会心理学研究, 10, pp. 131-137, (2010).

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歌詞のもつ
意味に基づいた検索

従来システムとその問題点

  • 歌詞中に登場する語句を表層的にテキスト全文検索
  • 例.涙
  • 「涙」という単語を
    クエリとして入力すると,
  • 失恋の「涙」と喜びの「涙」が
    同時に表示される
  • ユーザの検索意図を
    十分反映できない

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提案手法

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  • 潜在的ディリクレ配分法(Latent Dirichlet Allocation)により歌詞のトピックを推定する
  • 歌詞のトピック推定における問題点
-一つの歌詞に登場する単語数が少ない
-トピック推定は文書の単語数に依存

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単に歌詞を文書とみなしてもトピックを正確に推定することは困難

事前処理(歌詞のテキスト解析)

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1.歌詞の選別とトピック推定

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2.アーティスト毎にトピック推定
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LyricsRadar

歌詞の潜在的な意味をクエリとして検索を行うインタフェース

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LyricsRadarの表示例

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アーティスト名選択による歌詞の表示例

1. トピックレーダーチャート

  • 各歌詞の潜在的なトピックの比率を5 角形内に着色して可視化
-トピック数は5(操作性とのトレードオフからバランスを見極めて5に決定)

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2. 二次平面へのマッピング

  • すべての歌詞をそのトピックの類似度に応じて二次元平面上にマッピング
  • ユーザがインタラクティブに歌詞を探すことができる機能

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3. トピックレーダーチャートへの直接入力機能

  • トピック比率の5 個の値を図形として直接変形操作することでそれをクエリとしてトピック比率が最も近い歌詞を検索できる機能

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評価

  • ランダムに選出した歌詞1曲(以降,選出歌詞)に対し下記の4曲の歌詞(以降,比較歌詞)と比較し二つの歌詞から受ける印象を五段階で評価

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まとめ

歌詞の潜在的なトピックの比率に基づいて,歌詞を検索できるインタフェースLyricsRadarを提案した
歌詞の深層的な意味をトピックレーダーチャートとして表現することで,トピックの可視化とインタラクティブで多様な入力手段を可能とした
  • 今後の課題
  • -個人性を考慮したユーザ適応型UIの実現
  • -階層的なトピック分析によるトピック分析の高度化
* R. Adams et al.,
Tree-Structured Stick Breaking
Processes for Hierarchical Data,
Proc. NIPS, 23, pp. 19-27, (2010).